2024年度 名古屋大学 人文学研究科 英語学主催・言語学共催 公開講座
内容: |
第一部「英語の発音と綴り」 |
対象者: | 主な対象は,小中高の英語教員,英語教員志望の大学生・大学院生,英語教育研究者など,英語を専門とする教員・学生ですが,内容に関心のある方ならどなたでも受講できます。 |
講師: | 第一部 大名力 (人文学研究科 英語学) 第二部 宇都木昭 (人文学研究科 言語学) |
定員: | 30名 |
受講料: | 8,590円 (3日間計18時間の受講料,一部のみの受講でも同額) 振込手数料がかかります。受講料振込後はキャンセルできません。 |
日時: | 2024年11月2日 (土)〜4日 (月) |
会場: | 名古屋大学 東山キャンパス (愛知県名古屋市千種区不老町) 文系総合館 3階 309号室 |
主催: | 名古屋大学 大学院 人文学研究科 英語学 |
共催: | 名古屋大学 大学院 人文学研究科 言語学 |
後援: | 名古屋大学 大学院 人文学研究科 |
募集期間: | 9/23(月) 12:00 〜 10/09(水) 12:00 |
申込先: | [募集終了につき削除] (担当:大名力) |
申込方法: |
電子メールで申し込みください。件名は「公開講座受講申込」とし,次の情報を本文にお書きください。
氏名:納入依頼書が指定の住所に送付されるので,支払期日までに受講料を指定の口座にお振り込みください。振り込みが確認されたら手続きは完了です。 |
納入依頼書発行: | 10/10(木) |
発送: | 10/11(金) 10/18(金)までに納入依頼書 (振込用紙) が届かない場合はご連絡ください。 |
納入期日: | 10/22(火) 10/29(火)までに入金確認できない場合はご連絡いたします。 |
第一部は大名力『英語の発音と綴り』(中公新書) の内容をベースとした内容ですが,事前に本を読んでおく必要はありません。
第二部はウェブサイト「音声学の資料室(宇都木昭)」の一部のページをベースとして行います。事前に読んでおく必要はありません。
なお,講座の間に音響分析ソフトウェアPraatを用いたデモンストレーションを行います。必須ではありませんが,ご自身のパソコンをお持ちいただき,自身で操作しながら受講していただいてもかまいません。(その場合、事前にパソコンにPraatをインストールしておくことをおすすめします。「Praatの基本操作(1)インストール、起動と終了」)
通常の英語の授業ではなおざりにされることの多い英語の発音と綴りについて、音声学の実践的な内容も含めて、丁寧な解説で詳しく学べました。この度は貴重な講座に参加させていただき有り難うございました。
4.英語の発音や綴りに関する理解が深まり、また音声科学的な視点での学びが非常に新鮮で勉強になりました。また、先生方の説明が分かりやすく、具体的な例も上げて下さったため、専門的な知識がなくても講義を理解することができました。発音記号には現れない音の推移や、有声・無声の弁別に関わる話などが興味深かったです。
6.今回の講座を通して、英語の音声の奥深にさらに興味が湧きました。今後もこのような専門的な内容の講座が開催されることを期待しています。また、継続的な学びの場を提供していただけると嬉しいです。素晴らしい講座をありがとうございました。
名古屋大での3度目の受講でした。Zoomでの受講を合わせると、何度目になるでしょうか。かなりの回数を受講させていただいています。何度受講しても新たな発見があります。教えていただいたことをすべて理解するには、まだまだ時間がかかりそうですが、少しずつ理解できる楽しさを味わっています。ありがとうございました。
なぜこんなに英語の綴りは複雑なのか、逆に実はとても単純である部分があるなど、フォニックス指導をするしないの以前に、英語を指導している人なら1度は受けるべき講座だと思います。
学習者がなぜ、この単語はこう綴るのに、この単語は違うのですか?と質問が来た時に、こういう理由だよと伝えてあげられること、これはルールに充てはならない、あえてそんな複雑な変化をしないため、など、ルールがあるものより、「なし」を見つけていくことができる。綴りの規則性を学び、指導しなければならないではなく、なぜ?を知っていることがとても重要である。フォニックスを指導する、しないの以前に学ぶべきことがたくさん詰まっている。学習者に合わせた指導を目指すのであれば、ここを知らずして、どう指導する??とまで個人的に思うレベルでの学びがあります。
音声学についても音声学とは?というベースから教えて頂き、英単語の綴りと同じで、基礎を知らずして語ることなどできないと言うことがわかりました。
発音記号は学ぶ必要があるかどうか?も結局はそれを学んで役立った人は必要と言い、特別そんな経験がなければ必要ないと言う。
でも、そもそも発音記号が指しているものは何なのか?と言うことを抑えると、それが必要な学習者とは?と言う目線が生まれる
こう教えたらいい、これで教えたらいいという指導方の方法論ではなく、そこを見つけていくために学習者に合わせた指導方法を考えるのに必要な土台を学べるのが大名先生が企画してくださる講座なので、いつも学ぶ内容についていけるのかな?と不安を抱えながらも、どんな初歩的な質問でも聞いて良いという環境を作り出してくださることと、質問させていただいた内容で、その時はっきりとした答えが出なくても、質問を覚えてくださっていて、次の機会に回答を組み込んでくださる先生のお人柄が知識の浅い私でも参加してみようと学びを継続させていただけております。
次回の勉強会も楽しみにしております。
大名先生の発音と綴りのお話、回を重ねるごとに自分の理解が深まり、毎回頭の中のパズルのピースがカチカチと音をたててはまっていく感覚です。質問にとても丁寧にお答えいただき理解に繋がりました。大名先生のご講義を受講しはじめて、英語指導の現場での生徒からの質問に、生徒のレベルや理解度を考えながら、答えたり、説明できるようになっていることが何よりも大きな自分の成長です。
中高はもとより大学の学部や教職の専門授業でも、留学先の海外でも学ばなかったこと。英語は暗記科目、なぜ?と考えるより単語も文法も暗記を重ねていく努力の科目、と思い学習してきた自分にとって大名先生のご講義は毎回目から鱗だけでなく、もっと早く学びたかった、でも今学べていることが本当にありがたいこと、と感じています。
発音と綴りの関係の知識を持たずに英語指導をしていた頃の自分と比べ、講座を受講し、理解を深めつつある状態で英語指導に従事できはじめている今、自分の中での余裕、指導への心持ちに変化を感じています。
生徒の疑問に答えられることが、生徒たちが「英語になぜ?はつきもの」「英語はなぜ?を質問してよい科目」と感じるようになってくれることに繋がっていってくれたら理想だと感じています。
今回初めて受講した宇都木先生のご講義。
最初の音声学のお話は模型や図を用い、大変わかりやすく発声のしくみや英語の音についてお話しくださり、とてもよく理解を深めることができました。VOTのお話も興味深く、今までそうであろうと漠然と感じたり、思っていたことが科学的な裏付けをもって理解できました。Praatを使用しての音声分析は興味深かったですが、PC含め機械が得意でない自分にとってはもう少し時間をかけて勉強する必要があると感じました。宇都木先生のウェブサイトとにらめっこをしながら、もう少し自分で色々な操作ができるようになりたいと思います。
4. 良かった点をお書きください。
今まであやふやであった綴りのルールが理解できました。3日間、頭の中でパズルのピースがストンストンとはまっていく感じで、とても実のある時間になりました。
特にPart1は日本語の発音について学んだことはあっても英語に関してはこれだけ丁寧に学んだことは初めてでした。ただ、これは指導歴もある程度長くなり、英語の音について敏感になっているからこそ理解できたのかなとも感じます。
Part2の綴り字編では、歴史を知ることでこんなにストンと理解できるのか、と言うことに驚きました。
講座中、竹林滋先生のお話もあり、早速本を購入しようと思ったら、何年も前にすでに購入していました。多分、今、また学び直すと、新たな視点で見れるかと思うので、イギリスに帰ったら、早速学び直します。
宇都木先生の音声学も本当に楽しかったです。目に見えないものを可視化することで、自身の指導にも大きく役に立つと感じました。イギリスでいろいろな言語を耳にする機会があり、子どもたちの言語習得も見ているので、音声知覚にとても興味を持ちました。
Praatも忘れる前に活用していきたいです。
私は子どもたちにシンセティック・フォニックスを通して英単語を読み書きする力を育てているが、今回の話を聞きながらどこまで指導していくのか再考する機会になりました。また、+αの情報をすぐにメールで共有していただけたことも復習するのに役に立ち、大変ありがたいです。
6. その他,ご意見,ご感想などがあればお書きください。
先生の講座の中で、なんどもフォニックス指導という言葉が出てきましたが、私自身、教室にいる子どもたちが自分の力で読み書きできるようになってほしいという願いがあり、シンセティック・フォニックスを通して英語の音と文字の関係を指導してきています。(日本で指導するような A says aaa apple というようなフォニックスではありません。)
一音ずつ丁寧に指導し、音と音とをつなぎ合わせて単語として読めるようにしていくと、今までは英語が全く読めなかった子どもたちも読めるようになっていきます。英語ができる子どもたちはここまで丁寧にしていかなくても、読めるようになっていきますが、そうでない子どもたちも多いのも実情です。英語の先生はこの前者であることが多いため、フォニックスは不要と考えられている先生もたくさんいます。
読むということは一朝一夕にできるようになりません(昨日は小中の先生方と話し合いがありました)が、現在の指導要領では丁寧に読み書きの指導が入っていないのが残念でなりません。フォニックスは万能ではありませんが、読み書きの基礎をつくるには必須だと考えています。日本語でもひらがなから丁寧に指導していくわけですので、英語も一文字一音ずつ丁寧に指導していかないのは、おかしいと、今回、先生のお話をうかがいながら思いを強くしました。本当にありがとうございました。
余談ですが、ジョリーフォニックスという読み書き指導では、子どもたちに短音と長音の記号を指導するのですが、それが今回の先生の講座で登場し、腑に落ちました。過去10年間のフォニックス指導のまとめができたようなそんな3日間でした。
大名先生の講義と、宇都木先生の前半の講義内容が、すべて宇都木先生の後半の内容につながっていて、何度も「なるほど」と感じながら学べました。とても専門性の高い内容で、普段聞くことができない内容なので、大満足です。また参加したいと思います。