名古屋大学人文学研究科 Graduate School of Humanities / School of Humanities

月刊名大文学部

創刊の辞

このたび創刊されました「月刊名大文学部」は、名古屋大学文学部の活動を高校生の皆さんを中心に広くお知らせしようという事を目指しています。本学部を構成する専攻の名称だけからではうかがい知れない情報を提供することにより、ユニークで優れた、そして楽しい活動を幾分でも理解していただければと願っています。
 文学部の教育研究は人文学と呼ばれ、その目標は人間本質の探究です。ですから「文学部」という名称は、「文学」を学ぶ「学部」という意味ではなくて、「文」すなわち人文学を学ぶための「学部」という意味になります。高度な技術革新やグローバル化に直面している現在、人間の本質にかかわる生命、社会、歴史、異文化などについて確かな知識が欠かせません。この知識の獲得のために、本学部では4分野と「共通」と呼ばれる分野を設けています。

「哲学・文明論」は、人間は何を知り、知り得た知識からどのような思考と行動を実現するかを明らかにします。「歴史学・文化史学」は、過去を探求することから未来への方向性を見いだそうとします。「文学・言語学」は、思考を表現するための言語、及び言語の美の創造物としての文学作品の生成過程やその構造について探求します。「環境・行動学」は人間の心理や、人間がどのように社会を形成し維持するかを解明します。この4分野の下に20の専攻が所属し、その内容の多様性から「総合学部」のような姿を呈しています。「共通」では、電子テクストや留学生のための教育を行っています。すべての分野で少人数教育に力を注いでいますので、きめ細やかな指導を受けることができます。
 直ぐに役に立つ知識ほど、状況が変化すればたちまち無用となります。文学部で獲得する知識は、この意味では直ぐに役立つものではないかも知れませんが、「それでも知りたい」という人間の本質的欲求や人生観の根本を形成するのに役立つ、息の長い、かけがえのないものです。

名古屋大学文学部長(創刊時)  和田壽弘

【2017年度】

  

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